不妊の定義を初めて調べた夜|1年?半年?40代夫婦が知った妊活の現実【男♂40代の不妊治療ブログ vol.3】

この記事は、40代で結婚した夫婦が、妊活と不妊治療に向き合い始めたころの体験談です。

連載第3回となる今回は、私が初めて「不妊の定義」について調べた夜の記録です。

当時の気持ちをもとに書いているため、現在の医療制度や治療内容とは異なる部分があります。

医療的な判断ではなく、ひとつの夫婦の記録として読んでいただければ幸いです。

この記事を書いた人

妊活フォーラム編集部

40代で結婚した夫婦の妊活・不妊治療の体験をもとに、男性目線で感じたこと、知らなかったこと、夫婦で向き合う中で考えたことを記録しています。

医療的な診断や治療方針ではなく、当事者としての体験談です。体調や治療方針に不安がある場合は、医師や専門機関にご相談ください。

こうのとりフォーラムへ参加する前に、不妊の定義が気になった

インターネットで見つけた「こうのとりフォーラム」は、大きな妊活イベントだと紹介されていました。

医師の講演を中心に、妊活や不妊に関連するブースが並ぶイベント。

当時の私は、妊活について何も知らない状態でした。

だからこそ、「ここに行けば、確かな情報に触れられるのではないか」と感じました。

新聞記者としての勘のようなものも働きました。

会場は福岡市。

私たちの住む場所からは、かなり遠い場所でした。

それでも、かつて妻が住んでいた街でもありました。

妻が見た景色を、私も見てみたい。

そんな個人的な思いも、背中を押してくれました。

泣き疲れて眠った妻の、静かな寝息を聞きながら、私はこうのとりフォーラムのホームページを読み込んでいました。

すると、何度も登場する言葉がありました。

不妊。

私はそこで、ふと立ち止まりました。

そもそも、不妊とは何なのだろう。

どのくらい妊娠しなければ、不妊と考えるのだろう。

夫婦生活の回数や頻度は関係するのだろうか。

1年なのか、半年なのか。

私は、その基本的なことさえ分かっていませんでした。

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不妊の定義は「1年」がひとつの目安と知った

インターネットという広大な海にあふれる夫婦やカップルの悩みに触れながら、私は「不妊」という言葉の意味を調べました。

そこで分かったのは、不妊とは単に「子どもがいない状態」を指す言葉ではないということです。

一般的には、妊娠を希望し、避妊せず夫婦生活を続けても、一定期間妊娠に至らない場合に不妊症を考える目安になります。

その一定期間は、一般的には1年とされています。

日本生殖医学会も、不妊症の目安となる期間は一般的に1年と説明しています。

ただし、それはあくまで目安です。

年齢や月経の状態、持病、過去の病気、男性側の射精障害や精子の状態などによっては、1年を待たずに相談した方がよい場合があります。

  • 一般的な目安は1年
  • 35歳以上では半年ほどで検査を考える目安になることがある
  • 月経不順や強い月経痛がある場合は早めに相談する
  • 男性側に気になる症状がある場合も早めに相談する
  • 年齢が高い場合は、1年を待たなくてよいことがある

当時の私は、「不妊」という言葉にどこか重たい響きを感じていました。

でも調べていくうちに、それは誰かを責める言葉ではなく、夫婦で体の状態を知り、次の一歩を考えるための言葉なのだと思うようになりました。

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35歳以上は、半年を目安に相談する考え方もある

私がさらに調べていくと、35歳以上の場合は、1年より早く相談する考え方があることも知りました。

日本生殖医学会は、米国生殖医学会の考え方として、女性が35歳未満の場合は1年、35歳以上の場合は6か月の不妊期間が経過した後に検査を開始することが提唱されていると紹介しています。

つまり、35歳以上では、半年ほど妊娠に至らない場合に検査を考える目安になることがあります。

これは「半年たったら必ず不妊」と決めつけるためのものではありません。

年齢によって、自然妊娠のしやすさや治療に使える時間が変わるため、早めに状態を確認しようという考え方です。

40代で妊活を始めた私たち夫婦にとって、この情報はとても重く響きました。

前回も書いた通り、私は年齢と妊娠の関係をほとんど知りませんでした。

妻は、もっと早くからその現実を感じていたのだと思います。

それなのに私は、「子どもは授かりもの」という言葉に甘えていました。

1年待つのか。

半年で相談するのか。

そもそも私たちの年齢で、待っていてよいのか。

その問いが、胸の奥に重く残りました。

検査や相談は、必ずしも待つ必要はない

不妊の定義を調べる中で、もう一つ大切だと感じたことがあります。

それは、検査や相談は必ずしも1年待つ必要はない、ということです。

たとえば、月経不順がある場合。

強い月経痛がある場合。

子宮内膜症や子宮筋腫などがある場合。

過去にクラミジアなどの性感染症があった場合。

男性側に射精しづらい、勃起しづらいなどの悩みがある場合。

こうした不安がある場合は、一定期間妊娠しないことを待たずに、早めに産婦人科や泌尿器科、不妊治療クリニックで相談してよいとされています。

妊活を始めたばかりで病院に行くのは大げさなのではないか。

そんなふうに思う方もいるかもしれません。

私も当時はそう思いました。

でも、病院へ行くことは、いきなり高度な治療を始めるという意味ではありません。

まずは体の状態を知る。

妊娠しにくくなっている原因がないか確認する。

夫婦で次に何をすればよいのか、専門家に相談する。

そういう意味での受診もあります。

  • 月経不順がある
  • 強い月経痛がある
  • 35歳以上で妊活を始めた
  • 40代で妊娠を希望している
  • 性感染症の不安がある
  • 男性側の検査を受けていない
  • 夫婦生活を持つこと自体が難しい

こうした場合は、1年を待たずに相談してもよいのだと知りました。

この情報は、当時の私にとって、とても大きな意味を持ちました。

夫婦生活の回数や頻度はどう考えればいいのか

不妊の定義を調べていると、夫婦生活の回数や頻度についても気になりました。

妊娠を希望している場合、排卵の時期に合わせてタイミングを取ることは大切です。

ただし、男性の私は最初、そこをかなり単純に考えていました。

「排卵日に合わせればよい」

「回数を増やせばよい」

そんなふうに考えてしまいがちでした。

でも、妊活はそれだけではありません。

夫婦生活の頻度は、仕事、体調、年齢、ストレス、睡眠、夫婦関係、治療方針によっても変わります。

回数だけを増やそうとすると、かえってプレッシャーになり、夫婦関係がぎくしゃくすることもあります。

大切なのは、排卵の時期を知ることと、夫婦で無理のない形を話し合うことです。

タイミング法については、排卵の予測、基礎体温、排卵検査薬、医師の指導など、さまざまな方法があります。

ただし、自己流だけで長く続けて不安が強くなる場合は、早めに相談した方がよいこともあります。

2019年当時と今では、不妊治療の制度も変わっている

当時の私が検査や治療に二の足を踏んだ理由の一つは、費用の不安でした。

2019年当時、不妊治療は今よりも自費負担の印象が強く、私たち夫婦にとって大きな不安でした。

「検査や治療を始めたら、どれくらいお金がかかるのだろう」

「どこまで続けられるのだろう」

「仕事と両立できるのだろう」

そんな現実的な不安が、次々と浮かびました。

現在は、2022年4月から一般不妊治療や生殖補助医療の一部が保険適用になっています。

厚生労働省も、人工授精などの一般不妊治療、体外受精・顕微授精などの生殖補助医療について、2022年4月から新たに保険適用となったことを案内しています。

ただし、すべての治療が自由に保険適用になるわけではありません。

年齢、回数、治療内容、先進医療の併用、自費部分などによって、自己負担は変わります。

そのため、最新の制度や費用は、医療機関や公的機関で確認する必要があります。

この記事は2019年当時の体験をもとにしています。

当時の不安は当時のものとして残しつつ、今この記事を読む方は、現在の制度を確認してください。

不妊に悩む夫婦は、思っていたより多かった

当時の私は、日本でどのくらいの夫婦が不妊に悩んでいるのかも調べました。

そのころ、よく目にした数字は「6組に1組」でした。

これは、過去の出生動向基本調査で、不妊の検査や治療を受けたことがある夫婦の割合から語られていた数字です。

しかし、その後の調査では、不妊の検査や治療を受けたことのある夫婦の割合はさらに増えています。

第16回出生動向基本調査では、不妊の検査・治療を受けたことのある夫婦は22.7%、およそ4.4組に1組とされています。

ただし、この数字は「不妊症と診断された夫婦の割合」そのものではありません。

不妊の検査や治療を受けたことがある夫婦の割合です。

それでも、不妊や妊活の悩みが決して珍しいものではないことは分かります。

私はそれまで、周囲に不妊で悩んでいる夫婦がいるかどうか、ほとんど考えたことがありませんでした。

でも、調べてみると、多くの夫婦が同じように悩み、検査や治療を受け、迷いながら前に進もうとしていました。

その現実に触れたことで、私たちだけではないのだと少し思えました。

同時に、妻がこれまで一人で抱えていた不安の大きさも、改めて感じました。

人口問題よりも、目の前で泣いていた妻のこと

不妊について調べていると、人口減少や少子化の話にもたどり着きました。

不妊は、個人や夫婦だけの問題ではなく、社会全体の課題として語られることもあります。

もちろん、出生数の減少や人口減少は大きな社会問題です。

妊娠や出産を望む人が、必要な情報や医療、職場の理解、経済的支援につながれる社会であることは大切だと思います。

しかし、その夜の私にとって何より大きかったのは、人口問題ではありませんでした。

目の前で泣いていた妻のことでした。

「母になれる可能性を失っていく」とこぼした妻の言葉。

その言葉が、頭から離れませんでした。

社会のために子どもを持つのではありません。

誰かに期待されるから妊活をするのでもありません。

私たち夫婦が、どう生きたいのか。

妻が何を望み、私はどう隣に立つのか。

そのことを考えなければいけないと思いました。

こうのとりフォーラムへ行くことを決めた

不妊の定義を調べるうちに、私はますます「こうのとりフォーラム」へ行きたいと思うようになりました。

不妊とは何か。

いつ病院へ相談すべきなのか。

私たちの年齢で、何から始めればよいのか。

妻に何を聞けばよいのか。

自分は何をすべきなのか。

分からないことだらけでした。

だからこそ、専門家の話を聞きたいと思いました。

インターネットの情報だけではなく、直接、確かな情報に触れたいと思いました。

会場は遠い福岡市。

でも、妻がかつて住んでいた街でした。

その街へ行くことに、私は不思議な縁のようなものを感じていました。

私たち夫婦は、少しずつ妊活の現実に近づいていきました。

この回で私が学んだこと

この夜、私は「不妊」という言葉の意味を初めて自分ごととして考えました。

不妊の定義は、単なる言葉の説明ではありませんでした。

それは、夫婦がいつ相談し、いつ検査し、どう次の一歩を考えるのかという、現実的な入口でした。

  • 不妊の一般的な目安は1年
  • 35歳以上では半年ほどで検査を考える目安になることがある
  • 月経不順や強い月経痛がある場合は早めに相談してよい
  • 男性側の要因も不妊に関係する
  • 夫婦生活の回数だけで考えすぎない
  • 検査や相談は、治療の押しつけではなく状態を知る入口になる
  • 2019年当時と現在では不妊治療の制度が変わっている

私はそれまで、不妊という言葉をどこか遠くのものとして見ていました。

でも、その夜から、不妊は私たち夫婦の現実になりました。

そして同時に、調べること、知ること、相談することが、妻の隣に立つための第一歩なのだと感じました。

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