40代の妊活を実録リポートする連載第2回。今回は「40代の妊娠の確率」について調べました。
一周期の妊娠確率は20代が毎日「仲良し」を行っても25~30%と低い
泣き疲れた妻の寝顔を見ながら、私は検索窓に「子供を授かる方法」と打ち込みました。
多くの人が不妊に悩んでいる現実が、星の数の文字となって画面を流れていきました。
学校では「セックスをすれば、ほぼ間違いなく妊娠する」と教わったように思います。
若かった私たちが、むやみやたらに行為に走らないよう戒める、いわば方便のようなものだったのでしょう。
しかし、この刷り込みにより、頭のどこかで、赤ちゃんを授かることは当たり前のことだと勘違いしていました。
女性の生殖適齢期は20代前半から35歳くらいまでだといいます。
もっとも妊娠しやすい20代でも1周期あたりの妊娠率は25~30%。
実際問題として、赤ちゃんを授かることは簡単ではありません。
だからこそ「妊活」という言葉があり、多くのカップルが悩んでいるのだと、胸が痛くなりました。
性教育では100%のように言ってのに・・・妊娠の確率は女性の年齢が上がるにつれ減少する
これまでの日本の性教育には疑問を抱きます。
誤解して欲しくないのですが、教師の優しさも十分に理解しています。
このところは、「妊活」の講義を行う大学も増えてきましたが、正しい知識を伝える場所を増やすことが大切だと思います。
無知な自分への怒りと40代カップルという焦りが、暗い闇から襲ってきました。
「妊活」という言葉をはじめて知った私は、勤めている地方新聞社のデータベースにアクセスして「妊活」を扱った記事を探しました。
記事は山のように見つかりました。
これまで、私が気に留めていなかっただけで、多くの記者が、不妊に悩むたくさんのカップルを取材し、悲鳴とも言える「声」を伝えていました。
繰り返しになりますが、女性の生殖適齢期は20代前半から35歳くらいまでだといいます。
最も妊娠しやすいのは20代前半から中盤までだといいます。
しかし、晩婚化が進んだ現在、20代前半から中盤までに結婚する人は少なくなってしまいました。
ただでさえ、妊娠率というものは低いのに、女性には「妊娠しにくい状態」になるターニングポイントが存在します。
ターニングポイントは35歳あたり。
38歳を過ぎると、ますます妊娠率が低くなり、40歳を過ぎると流産することが多くなります。
それでも記事は45歳で妊娠し出産にこぎつけた人、47歳で妊娠した人を紹介していました。
記事に取り上げられるのだから、稀なことだとは分かっていますが、「希望」を届けたいという記者の思いも感じられ、心が少し軽くなりました。
妊娠の確率を上げる妊活の基本「タイミング法」女性はカラダづくりを大切にする
赤ちゃんを授かるためには、排卵のタイミングを把握し、“夫婦生活”に取り組むことが大切……。
妊活の基本が「タイミング法」ですから、この情報にはすぐに辿り着きました。
本当にものすごく簡単に……です。
妻の生理周期すら理解していなかった私は、自己嫌悪がひどかったです。
一方で記事には、妊活カップル1000組を対象にしたアンケート調査の結果が掲載されており、男性が「タイミング法」ばかりに捉われがちなのに対して、女性は「妊娠しやすいカラダづくり」を大切しているとありました。
女性は男性の一歩も二歩も先を歩いているのです。
翌朝、妻に「二人で力を合わせて妊活に取り組みたい」と伝え、インターネットで見つけた「こうのとりフォーラム」という妊活イベントのチラシを見せました。
妻は笑顔で頷いてくれました。