

精子の数や運動率があまり良くなく、生活習慣も見直した方がいいと言われています。
夫はいつも「眠りが浅い」「寝ても疲れが取れない」と言っています。
妊活中の男性にとって、睡眠はやはり大切なのでしょうか?
寝る前に簡単にできることがあれば知りたいです。

睡眠不足や睡眠の乱れは、精液所見と関連する可能性が報告されています。
ただし、睡眠を整えれば必ず精子の状態が改善する、妊娠につながる、という意味ではありません。
妊活中の生活習慣を整える一つとして、睡眠を見直してみましょう。
この記事では、寝る前10分でできる「寝室の換気」と「明日の予定を書き出す」という2つの習慣を中心に、妊活中の夫婦に向けた睡眠ケアを紹介します。
妊活フォーラム編集部
妊活・不妊治療に向き合う夫婦の「仕事」「お金」「夫婦関係」「男性妊活」の悩みを、当事者目線で整理しています。医療的な判断ではなく、治療を続けるための生活上の工夫や考え方を中心に発信しています。
- 妊活中は、男性も睡眠を見直したい
- 睡眠不足と男性不妊の関係
- 睡眠時間だけでなく「睡眠休養感」も大切
- 寝る前10分でできる睡眠習慣は「換気」と「メモ」
- よく眠れる方法①寝る前に「寝室の換気をする」
- よく眠れる方法②寝る前に「明日の予定を書き出す」
- 寝る前のメモに役立つ考え方「シャットダウンリチュアル」
- さらに睡眠の質を整える基本習慣
- 男性妊活では、睡眠以外の生活習慣も見直そう
- 眠れない状態が続く時は、専門家に相談を
- 妊活と睡眠に関するQ&A
- まとめ:妊活中の睡眠は、夫婦で整える生活習慣
- おまけ:怖い夢や不安で眠れない方へ
- おまけ2:ストレスの限界サインを見逃さないでください
- おまけ3:男性不妊の原因を知りたい方へ
- おまけ4:AGA治療薬と男性妊活が気になる方へ
妊活中は、男性も睡眠を見直したい
妊活というと、女性の体調管理、基礎体温、排卵日、葉酸、冷え対策などに注目が集まりやすいです。
もちろん、女性側のケアは大切です。
しかし、妊娠は女性だけで成立するものではありません。
男性の精子の状態、生活習慣、ストレス、睡眠、喫煙、飲酒なども、妊活では見直したいポイントです。
特に男性不妊が分かった後は、
- 精子の数が少ない
- 精子の運動率が低い
- 精子の形に異常がある
- 疲れやすい
- ストレスが多い
- 眠りが浅い
- 朝起きても疲れが取れない
このような悩みを抱える夫婦も多いのではないでしょうか。
睡眠を整えたからといって、すぐに精液検査の結果が良くなるとは言えません。
それでも、睡眠は体と心の土台です。
妊活中の夫婦にとって、見直して損のない習慣だと思います。
睡眠不足と男性不妊の関係
睡眠不足や睡眠の乱れは、男性の精液所見と関連する可能性が報告されています。
2013年に発表されたデンマークの若年男性953人を対象にした研究では、睡眠障害と精子濃度、総精子数、運動率、正常形態率、精巣サイズとの関連が示されています。
ただし、この研究は横断研究です。
つまり、「睡眠の乱れがある人ほど精液所見に違いが見られた」という関連を調べたものであり、「睡眠不足が直接、男性不妊の原因になる」と断定するものではありません。
それでも、妊活中の男性が睡眠を整えることには意味があります。
睡眠不足が続くと、日中の集中力が落ちたり、イライラしやすくなったり、夫婦の会話が減ったりすることもあります。
妊活は、検査結果だけでなく、夫婦で治療を続けるための体力と気持ちも必要です。
その意味でも、睡眠は男性妊活の基本の一つと考えて良いでしょう。
睡眠時間だけでなく「睡眠休養感」も大切
睡眠というと、「何時間眠ればいいのか」が気になりますよね。
もちろん、睡眠時間は大切です。
しかし、睡眠時間だけでなく、「眠って休めた感じがあるか」も重要です。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、成人では適正な睡眠時間と睡眠休養感の確保が大切とされています。
睡眠によってしっかり休めたと感じられる感覚のことです。
単に長く寝るだけではなく、朝起きた時に「疲れが取れた」「眠って回復できた」と感じられることが大切です。
たとえば、7時間寝ていても、
- 夜中に何度も目が覚める
- 朝起きても疲れている
- 日中に強い眠気がある
- 眠りが浅い感じがする
- 寝ても頭がぼんやりしている
という状態なら、睡眠の質を見直した方が良いかもしれません。
妊活中は、通院、治療費、仕事、夫婦関係、将来への不安など、眠りを妨げる要素がたくさんあります。
「早く寝なきゃ」と焦るより、まずは寝る前の環境と頭の中を整えることから始めてみましょう。
寝る前10分でできる睡眠習慣は「換気」と「メモ」
睡眠の質を上げる方法は、たくさん紹介されています。
- 寝る前にスマホを見ない
- ぬるめのお風呂に入る
- カフェインを控える
- 寝具を整える
- 朝に日光を浴びる
- 適度に運動する
どれも大切です。
ただ、忙しい妊活中の夫婦にとって、いきなり全部を変えるのは大変です。
そこでこの記事では、寝る前10分でできる2つの方法を紹介します。
- 寝室の換気をする
- 明日の予定を書き出す
どちらも、お金をかけずに今日から始められます。
「眠りを劇的に変える」とまでは言いません。
しかし、寝室の空気を整え、頭の中の不安を外に出すことで、眠る前の状態を少し整えやすくなります。
よく眠れる方法①寝る前に「寝室の換気をする」
1つ目は、寝室の換気です。
とてもシンプルですが、意外と見落とされがちなポイントです。
寝室は、閉め切ったままだと空気がこもりやすくなります。
夫婦で同じ部屋で眠っている場合や、冬場・夏場に窓を閉め切っている場合は、寝る前の空気の入れ替えを意識してみましょう。
なぜ寝室の換気が大切なのか
良い睡眠には、光、温度、音などの環境が関係します。
その中で、空気のこもりも見直したいポイントです。
寝室の空気がこもっていると、なんとなく息苦しい、寝つきにくい、朝起きた時にすっきりしないと感じる人もいます。
寝る前に数分だけでも空気を入れ替えると、気分が切り替わりやすくなります。
- 寝る前に5〜10分ほど窓を開ける
- 窓を2か所開けて空気の通り道を作る
- 寒い日は短時間だけ換気する
- 花粉の時期は空気清浄機も活用する
- 換気後は室温を整えてから眠る
窓を開けたまま眠る必要はありません。
防犯面、花粉、寒さ、騒音などもあります。
無理のない範囲で、眠る前に寝室の空気を一度入れ替えるだけで十分です。
妊活中の夫婦にとってのメリット
寝室の換気は、夫婦で一緒に取り組みやすい習慣です。
妊活では、女性だけが生活習慣を頑張ってしまうことがあります。
でも、寝室の換気なら男性も参加できます。
「寝る前に窓を開けるのは夫の担当」
「その間に妻は明日の通院メモを書く」
このように役割を分けると、妊活を一緒に進めている感覚も生まれやすくなります。
小さなことですが、男性が妊活に関わる入口としてもおすすめです。
よく眠れる方法②寝る前に「明日の予定を書き出す」
2つ目は、明日の予定を書き出すことです。
眠ろうとしているのに、頭の中で考えごとが止まらないことはありませんか?
- 明日の仕事、何からやればいいかな
- 病院の予約時間は何時だったかな
- 薬を飲み忘れていないかな
- 次の診察で何を聞こう
- 今月の治療費は大丈夫かな
- また検査結果が悪かったらどうしよう
妊活中は、考えることが多すぎます。
仕事の予定、通院予定、薬、検査結果、夫婦の予定、お金のこと。
頭の中だけで抱えていると、脳が休まりにくくなります。
予定を書き出すと、頭の中が整理される
寝る前に明日の予定を書き出すと、「覚えておかなければ」という負担を減らしやすくなります。
紙に書くことで、頭の中にある情報を外に出せるからです。
- 明日の起床時間
- 通院の時間
- 持ち物
- 薬を飲む時間
- 仕事で最初にやること
- 夫に確認したいこと
- 不安に思っていること
ポイントは、きれいに書こうとしないことです。
手帳でも、メモ帳でも、スマホではなく紙に書くのがおすすめです。
寝る前にスマホを開くと、つい検索やSNSを見てしまうことがあるからです。
妊活中の不安も書き出していい
予定だけでなく、不安を書いてもかまいません。
・次の精液検査が不安
・採卵日が仕事と重ならないか心配
・夫婦でお金の話をしたい
・今日は検索しすぎて疲れた
・明日は少し早く寝たい
不安は、頭の中に置いたままだと大きくなりがちです。
紙に書くことで、少し距離を取れることがあります。
最後に、
今日はここまで。続きは明日考える。
と書いてから眠るのもおすすめです。
寝る前のメモに役立つ考え方「シャットダウンリチュアル」
寝る前に予定を書き出す習慣は、仕事の生産性や集中力の文脈でも紹介されています。
たとえば、カル・ニューポート氏の著書『大事なことに集中する』では、仕事を終える時の儀式として「シャットダウンリチュアル」という考え方が紹介されています。
簡単に言えば、「今日の仕事や考えごとをいったん終わらせるための習慣」です。
妊活中の夫婦にも、この考え方は役立ちます。
妊活は、終わりの時間を決めにくいものです。
検索しようと思えば、夜中までいくらでも検索できます。
考えようと思えば、ずっと治療のことを考えてしまいます。
だからこそ、寝る前に「今日はここまで」と区切ることが大切です。
さらに睡眠の質を整える基本習慣
寝室の換気と予定の書き出しに加えて、基本的な睡眠習慣も少しずつ整えていきましょう。
寝る前のスマホを控える
妊活中は、寝る前に検索を始めると止まらなくなることがあります。
- 男性不妊の原因を検索する
- 精液検査の数値を調べる
- 体外受精の成功率を見る
- 妊活ブログを読み続ける
- SNSで妊娠報告を見て落ち込む
情報収集は大切ですが、寝る直前の検索は不安を強めることがあります。
できれば、寝る30分前からスマホを見ない時間を作りましょう。
カフェインは時間に注意する
コーヒーや緑茶、エナジードリンクなどに含まれるカフェインは、眠りに影響することがあります。
カフェインへの反応には個人差がありますが、眠りが浅いと感じているなら、夕方以降のカフェインを控えてみましょう。
妊活中でカフェインが気になる場合は、ノンカフェインの飲み物を選ぶのも良い方法です。
- 白湯
- 麦茶
- 黒豆茶
- ルイボスティー
- カモミールティー
ただし、寝る直前にたくさん飲むと夜中にトイレで目が覚めることがあります。
少量をゆっくり飲む程度にしましょう。
飲酒に頼らない
「お酒を飲むと眠れる」と感じる人もいるかもしれません。
しかし、飲酒は眠りの質に影響することがあります。
寝つきが良くなったように感じても、夜中に目が覚めたり、眠りが浅くなったりすることがあります。
妊活中の男性は、精子の状態や生活習慣の面からも、飲酒量を見直しておきたいところです。
完全にゼロにできなくても、量や頻度を減らすことから始めてみましょう。
朝に光を浴びる
睡眠は、夜だけでなく朝の過ごし方にも影響されます。
朝起きたら、カーテンを開けて光を浴びましょう。
体内時計を整える助けになります。
朝の散歩もおすすめです。
強い運動でなくても、10分ほど外を歩くだけで気分転換になります。
ぬるめのお風呂でリラックスする
寝る前に体が緊張していると、寝つきにくくなることがあります。
シャワーだけで済ませている人は、ぬるめのお湯につかる日を作ってみましょう。
38〜40度くらいのお湯に、10〜20分ほどつかると、体がゆるみやすくなります。
熱すぎるお湯はかえって目が覚めることもあるので、リラックスできる温度を選びましょう。
男性妊活では、睡眠以外の生活習慣も見直そう
睡眠は大切ですが、男性妊活は睡眠だけで決まるものではありません。
精液所見が気になる場合は、医師に相談したうえで、生活習慣全体を見直していきましょう。
- 禁煙する
- 飲酒量を見直す
- 長時間のサウナや熱い風呂を避ける
- 膝上でノートパソコンを使わない
- 締め付けの強い下着を避ける
- 適度に運動する
- バランスよく食べる
- ストレスをため込まない
精子は日々作られています。
生活習慣を変えても、すぐに結果が出るわけではありません。
焦らず、数ヶ月単位で体を整える意識を持ちましょう。
眠れない状態が続く時は、専門家に相談を
寝室の換気や予定の書き出しをしても、眠れない状態が続くことがあります。
その場合は、無理に自分だけで解決しようとしないでください。
次のような状態が続く場合は、医療機関への相談も考えましょう。
- 寝つけない日が続く
- 夜中に何度も目が覚める
- 朝早く目が覚めてしまう
- 日中の眠気が強い
- いびきや無呼吸を指摘された
- 寝ても疲れが取れない
- 不安や落ち込みが強い
- 仕事や日常生活に支障が出ている
睡眠の問題には、ストレスだけでなく、睡眠時無呼吸症候群などの病気が関係していることもあります。
特に、いびきが大きい、睡眠中に呼吸が止まっていると言われたことがある男性は、睡眠外来や耳鼻咽喉科、呼吸器内科などに相談してみましょう。
妊活と睡眠に関するQ&A
A1. 睡眠の乱れと精液所見の低下との関連を示した研究はあります。ただし、睡眠不足だけが男性不妊の原因と断定することはできません。精子の数や運動率が気になる場合は、泌尿器科や不妊治療専門クリニックで検査・相談を受けましょう。
A2. 睡眠を整えれば必ず精子が増えるとは言えません。ただし、睡眠は体調管理やストレスケアの土台です。妊活中の生活習慣を整える一つとして、睡眠を見直す価値はあります。
A3. 目安として5〜10分ほど、寝室の空気を入れ替えてみましょう。寒い日や花粉の時期は無理をせず、短時間にしたり、空気清浄機を活用したりしてください。窓を開けたまま眠る必要はありません。
A4. 明日の起床時間、通院予定、薬の時間、仕事で最初にやること、持ち物などを書き出してみましょう。不安なことを書いても大丈夫です。最後に「今日はここまで。続きは明日考える」と書くと、気持ちを区切りやすくなります。
A5. サプリや市販薬を使う前に、持病や服薬中の薬がある場合は医師や薬剤師に相談しましょう。不眠が続いている場合や日中の生活に支障がある場合は、睡眠外来や心療内科など専門家に相談することをおすすめします。
まとめ:妊活中の睡眠は、夫婦で整える生活習慣
妊活中は、女性だけでなく男性の睡眠も見直したい大切なポイントです。
睡眠不足や睡眠の乱れは、精液所見と関連する可能性が報告されています。
ただし、睡眠を整えれば必ず男性不妊が改善する、妊娠しやすくなる、という意味ではありません。
睡眠は、妊活を続けるための体と心の土台です。
まずは、寝る前10分でできることから始めてみましょう。
- 寝室の換気をする
- 明日の予定を書き出す
- 寝る前のスマホを控える
- 夕方以降のカフェインを見直す
- 飲酒に頼って眠らない
- 朝に光を浴びる
- 眠れない状態が続く時は専門家に相談する
妊活は、どちらか一方だけが頑張るものではありません。
寝室を換気する。
予定を書き出す。
早めにスマホを置く。
一緒に眠る準備をする。
そんな小さな習慣から、夫婦で妊活に向き合う時間を作っていきましょう。
妊活フォーラム編集部
おまけ:怖い夢や不安で眠れない方へ
妊活中は、不安やストレスから怖い夢を見ることがあります。
怖い夢を見た時のおまじないや、眠る前の整え方については、次の記事も参考にしてください。
おまけ2:ストレスの限界サインを見逃さないでください
眠れない、涙が出る、イライラする、仕事に集中できない。
こうしたサインが続く時は、ストレスが限界に近づいているかもしれません。
おまけ3:男性不妊の原因を知りたい方へ
男性不妊には、精子の数や運動率だけでなく、生活習慣、精索静脈瘤、ホルモン、感染症などさまざまな原因があります。
まずは原因を知ることが大切です。
おまけ4:AGA治療薬と男性妊活が気になる方へ
妊活中の男性は、AGA治療薬の成分にも注意が必要な場合があります。
薄毛治療と男性妊活の関係については、次の記事で解説しています。








































































