

不妊治療の通院や仕事で疲れて、家事まで手が回りません。
掃除も洗濯も料理も、やらなきゃと思うほどつらくなります。
部屋が散らかっていると自己嫌悪になりますし、夫にもイライラしてしまいます。
妊活中なのに、こんな状態で大丈夫なのでしょうか?

通院、薬、注射、仕事、治療費の不安、結果へのストレスが重なる中で、いつも通りに掃除・洗濯・料理をこなすのは大変です。
今は、頑張る量を増やすより、減らす工夫をする時期かもしれません。
この記事では、不妊治療中に家事の負担を軽くする時短術と、夫婦で家事を分担する考え方を紹介します。
妊活フォーラム編集部
妊活・不妊治療に向き合う夫婦の「仕事」「お金」「夫婦関係」「男性妊活」の悩みを、当事者目線で整理しています。医療的な判断ではなく、治療を続けるための生活上の工夫や考え方を中心に発信しています。
不妊治療中に家事がしんどいあなたへ
不妊治療中は、毎日が想像以上に忙しくなります。
病院への通院。
採血や内診。
薬や注射の管理。
採卵や移植の予定。
仕事との調整。
治療費の不安。
そして、結果を待つ時間。
その上で、掃除、洗濯、料理、買い物、片付けまで完璧にこなそうとすれば、心も体も疲れてしまいます。
「家事くらいちゃんとしないと」
「部屋が散らかっている私はダメだ」
「料理を手抜きしたら妊活に悪いのでは」
「夫にもっと協力してほしいのに言えない」
そんなふうに、自分を責めていませんか?
今必要なのは、もっと頑張ることではなく、生活を軽くすることです。
家事を減らすことは、怠けることではありません。
治療を続けるための体力を守ることです。
家事ができないのは甘えではない
不妊治療中は、心と体に負担がかかります。
それなのに、家事だけは「いつも通りできて当然」と思ってしまう人は多いです。
でも、本当にそうでしょうか。
たとえば、採卵周期には通院回数が増えます。
移植前後は体調や気持ちが不安定になることがあります。
判定日前は、何をしていても不安が頭から離れないことがあります。
仕事をしている人なら、さらに職場への説明や有給の調整も必要です。
この状態で、家の中を完璧に整え、毎日手作りの食事を作り、洗濯物をきれいに畳み、掃除までこなすのは、かなり大変です。
家事は大切です。
でも、家事を完璧にすることが目的ではありません。
夫婦が生活できる状態を作ること。
治療を続けられる余力を残すこと。
その方が、今はずっと大切です。
不妊治療中に家事がつらくなる理由
不妊治療中に家事がしんどくなるのは、単に「やる気がない」からではありません。
理由があります。
通院だけで時間と体力を使う
不妊治療の通院は、思っている以上に時間を使います。
予約していても待ち時間が長い。
診察後に薬を受け取る。
会計を待つ。
仕事前や仕事後に病院へ行く。
これだけで、半日近くつぶれることもあります。
帰宅した時点で、もう体力が残っていないこともあるでしょう。
その状態で、掃除や料理をいつも通りにするのは大変です。
薬や注射で体調が不安定になる
不妊治療では、薬や注射を使うことがあります。
体調の変化には個人差がありますが、だるさ、眠気、腹部の張り、気分の落ち込みなどを感じる人もいます。
いつもならできる家事が、急に重く感じることもあります。
これは気合いの問題ではありません。
体が治療に反応している時期なのです。
仕事との両立で余力がなくなる
仕事をしながら不妊治療をしている場合、日中は職場で気を張っています。
急な通院で休みを取る。
上司に相談する。
同僚に申し訳ないと感じる。
休んだ分の仕事を取り戻す。
この状態で帰宅すると、家事に向き合う余力が残っていないことがあります。
「仕事も治療も家事も全部ちゃんとやる」は、かなり難しいことです。
治療結果への不安で心が疲れる
不妊治療中は、常に気持ちが揺れます。
卵胞は育っているか。
採卵できるか。
受精するか。
胚盤胞になるか。
着床するか。
妊娠判定はどうか。
この不安を抱えながら、普段通りに家事をするのは簡単ではありません。
家事が進まないのは、心が疲れているサインかもしれません。
まず手放したい考え方|家事は完璧じゃなくていい
不妊治療中に家事を軽くするためには、時短術より先に、考え方を変えることが大切です。
毎日きれいな家でなくてもいい
毎日きれいな家で過ごせたら気持ちがいいです。
でも、不妊治療中は、完璧を目指しすぎると苦しくなります。
今は、モデルルームのような家を目指す必要はありません。
最低限、生活できれば大丈夫です。
- 床に危ないものが落ちていない
- 最低限の洗濯物が回っている
- 食事が取れている
- お風呂とトイレが不衛生すぎない
- 眠れる場所がある
まずはこれで十分です。
手作りごはんにこだわりすぎない
妊活中は食事が大切。
そう考えると、毎日栄養バランスの良い手作りごはんを作らなければと思うかもしれません。
でも、疲れ切った状態で無理に作ると、食事そのものがストレスになります。
冷凍食品、惣菜、宅配、ミールキット、外食を使っても大丈夫です。
妊活中だからこそ、続けられる食事を考えましょう。
夫婦どちらか一方が抱え込まない
家事は、どちらか一方が抱え込むものではありません。
不妊治療も、夫婦で向き合うものです。
妻だけが通院し、妻だけが体調の変化に耐え、妻だけが家事もこなす。
この状態が続けば、心が折れてしまいます。
夫婦で生活を回すために、家事の分担を見直しましょう。
掃除の時短術|毎日10分でためこまない
掃除は、ためこむと一気につらくなります。
不妊治療中は、「週末にまとめて大掃除」より「毎日少しだけ汚れをためない」方が楽です。
お風呂掃除は入浴後についで掃除
お風呂掃除は、入浴後の濡れているタイミングで済ませると楽です。
汚れが乾く前なので、軽い力で落としやすくなります。
おすすめの流れは次の通りです。
- 入浴前に排水口の髪の毛を取る
- 入浴後、バスタブをさっと洗う
- 床の気になる部分だけ軽くこする
- 鏡や蛇口まわりの水気を拭く
- 余力があれば壁や天井の水気を取る
全部を完璧にやる必要はありません。
疲れている日は、バスタブだけでも大丈夫です。
鏡や蛇口は、水気を拭き取るだけで水垢がつきにくくなります。
天井や高い場所は、無理せず柄付きワイパーなどを使いましょう。
トイレ掃除は汚れが軽いうちに1分で拭く
トイレ掃除は、汚れがたまってからやると気が重くなります。
毎日1分だけ、トイレシートで拭く方が楽です。
順番は、きれいな場所から汚れやすい場所へ。
- タンクや棚のほこりを拭く
- 便器のフタを拭く
- 便座を拭く
- 便器の外側を拭く
- 床の気になる部分を拭く
- 便器の内側はブラシで軽く洗う
全部でなくても構いません。
今日は便座だけ。
今日は床だけ。
そんな日があっても大丈夫です。
臭いが気になる場合は、クエン酸スプレーが使えることもあります。
ただし、塩素系洗剤とクエン酸などの酸性洗剤は絶対に混ぜないでください。
床掃除はロボット掃除機やワイパーに任せる
床掃除は、家事の中でも地味に負担が大きいです。
掃除機を出す。
コードを差す。
部屋を移動する。
片付けながら掃除する。
疲れている時は、それだけで面倒になります。
ロボット掃除機やフローリングワイパーを使うと、かなり負担を減らせます。
完璧にきれいにするより、「ほこりをためすぎない」ことを目標にしましょう。
完璧掃除は週1回でいい
毎日すべてを掃除しなくても大丈夫です。
不妊治療中は、掃除を次のように分けると楽です。
- 毎日:トイレを1分だけ拭く、浴槽だけ洗う
- 週2〜3回:床をワイパーでさっと拭く
- 週1回:少し丁寧に水回りを掃除する
- 月1回:気になる場所をまとめて掃除する
毎日完璧にしようとしないことが、続けるコツです。
洗濯の時短術|干す・畳むを減らす
洗濯は、洗うだけなら機械がやってくれます。
でも実際に大変なのは、干す、取り込む、畳む、しまう作業です。
ここを減らすと、家事の負担はかなり軽くなります。
乾燥機能付き洗濯機を検討する
家事を大きく減らしたいなら、乾燥機能付き洗濯機はかなり有力です。
もちろん高い買い物です。
でも、毎日の「干す」「取り込む」作業を減らせることを考えると、不妊治療中の負担軽減には大きな意味があります。
特に共働きで不妊治療をしている夫婦は、検討する価値があります。
ハンガー収納にして畳まない
洗濯物は、畳まないだけでかなり楽になります。
シャツ、ワンピース、ズボン、部屋着などは、ハンガー収納にすると時短になります。
干したハンガーのままクローゼットに入れる。
これだけで、畳む時間が減ります。
タオルや下着は定位置にざっくり収納
タオルや下着まできれいに畳もうとすると、地味に疲れます。
不妊治療中は、見た目よりも使いやすさを優先しましょう。
- タオルは丸めるだけ
- 下着はボックスに入れるだけ
- 靴下は同じ種類でそろえる
- 部屋着はざっくり収納
人に見せる場所ではありません。
使えれば十分です。
夫婦で洗濯担当を分ける
洗濯は、工程ごとに分担しやすい家事です。
たとえば、
- 洗濯機を回すのは妻
- 干すのは夫
- 取り込むのは夫
- しまうのは各自
のように、細かく分けられます。
「洗濯を全部お願いする」と言うより、「干すところだけお願いしたい」と具体的に頼む方が伝わりやすいです。
料理の時短術|作らない日を決めていい
妊活中は、食事に気をつけたいと思う人が多いです。
その気持ちは大切です。
でも、完璧な食事を目指しすぎると、食事作りそのものがストレスになります。
冷凍食品・惣菜・ミールキットを使う
冷凍食品や惣菜は、手抜きではありません。
生活を回すための道具です。
最近は、野菜が入った冷凍食品や、栄養バランスを考えた宅配弁当、ミールキットも増えています。
全部を手作りしなくても大丈夫です。
- 主菜だけ惣菜にする
- 味噌汁だけ作る
- カット野菜を使う
- 冷凍野菜を常備する
- ミールキットを週に数回使う
- 宅配弁当を治療周期だけ使う
大事なのは、続けられることです。
週に数回は固定メニューにする
毎日献立を考えるのは大変です。
不妊治療中は、献立を固定してしまうのもおすすめです。
たとえば、
- 月曜:鍋
- 火曜:焼き魚と味噌汁
- 水曜:冷凍食品の日
- 木曜:丼もの
- 金曜:外食またはテイクアウト
- 土曜:作り置き
- 日曜:残りもの整理
毎日違う料理を作る必要はありません。
妊活中でも完璧な食事を目指しすぎない
妊活中は、葉酸、鉄分、たんぱく質、ビタミンなど、いろいろな栄養が気になります。
でも、「完璧な妊活ごはん」を毎日作ろうとすると疲れてしまいます。
食事は大切です。
でも、食事作りのストレスで心が折れてしまっては本末転倒です。
できる範囲で整えれば十分です。
外食や宅配を罪悪感なく使う
採卵前後、移植前後、判定日前後など、気持ちが落ち着かない時期は、料理を休んでも大丈夫です。
外食や宅配を使いましょう。
「今日は作らない」と決めるだけで、気持ちが楽になります。
夫婦で家事を分担するための伝え方
不妊治療中の家事は、夫婦で見直すことが大切です。
ただし、「なんでやってくれないの?」と責める形になると、喧嘩になりやすいです。
伝え方を少し工夫しましょう。
「手伝って」ではなく「一緒に回したい」と伝える
家事を頼むとき、「手伝って」と言う人は多いです。
でも、「手伝う」という言葉には、家事の主体がどちらか一方にある印象があります。
不妊治療中は、家事も夫婦で回すものです。
次のように伝えてみてください。
今、不妊治療と仕事でかなり余裕がなくなっている。
家事を全部いつも通りにするのがしんどい。
手伝ってほしいというより、しばらく二人で生活を回す形に変えたい。
掃除、洗濯、料理の分担を一緒に考えてほしい。
具体的に頼む
「もっと家事をして」と言っても、相手は何をすればいいのか分からないことがあります。
頼む時は、具体的に伝えましょう。
- ゴミ出しを担当してほしい
- 洗濯物を干すところだけお願いしたい
- お風呂掃除は入浴後にやってほしい
- 週2回は夕飯を考えなくていい日にしたい
- 通院日は料理を休ませてほしい
具体的に頼む方が、相手も動きやすくなります。
採卵・移植前後は家事を減らす
採卵や移植の前後は、家事を減らす期間として事前に決めておくのもおすすめです。
- 採卵前後3日は料理をしない
- 移植当日は掃除をしない
- 判定日前は最低限の家事だけにする
- 通院日は惣菜や宅配を使う
- 重い買い物は夫が担当する
治療のたびに話し合うのではなく、あらかじめルール化しておくと楽です。
家事代行や便利家電を使うのは贅沢ではない
家事代行や便利家電に対して、罪悪感を持つ人もいます。
「自分でできることにお金を使うなんてもったいない」
「家事代行なんて贅沢」
「洗濯機や食洗機に頼るのは手抜き」
そう思うかもしれません。
でも、不妊治療中は、時間と体力がとても貴重です。
- ロボット掃除機
- コードレス掃除機
- フローリングワイパー
- 乾燥機能付き洗濯機
- 食洗機
- ミールキット
- 冷凍宅配弁当
- 家事代行サービス
これらは、怠けるためのものではありません。
生活を回すための道具です。
治療費がかかる時期なので、すべてを一気に導入する必要はありません。
ただ、「家事を減らすためにお金を使う」という選択肢を持っておくだけでも、気持ちは楽になります。
不妊治療中の家事に関するQ&A
A1. 甘えではありません。不妊治療では、通院、薬、注射、仕事との調整、治療結果への不安など、多くの負担が重なります。家事がいつも通りにできない時期があって当然です。
A2. 使って大丈夫です。妊活中の食事は大切ですが、完璧な手作りを毎日続ける必要はありません。冷凍食品、惣菜、ミールキット、宅配などを上手に使い、無理なく続けられる食生活を目指しましょう。
A3. 「もっとやって」と責めるより、「今は治療と仕事で余力がないから、生活を二人で回す形にしたい」と伝えるのがおすすめです。頼む時は「洗濯物を干してほしい」「通院日は夕飯を担当してほしい」など具体的に伝えましょう。
A4. 贅沢とは限りません。不妊治療中は時間と体力が限られます。家事代行や便利家電は、治療を続けるための生活サポートとして考えてよいと思います。予算に合わせて、できる範囲で取り入れましょう。
A5. 休んでよいと思います。採卵や移植の前後は、体調や気持ちが不安定になりやすい時期です。クリニックの指示に従いながら、無理せず過ごしましょう。事前に夫婦で「この期間は家事を減らす」と決めておくと安心です。
まとめ:不妊治療中は、家事を減らして夫婦が倒れない生活を作ろう
不妊治療中に家事がしんどいのは、甘えではありません。
通院、仕事、薬、注射、治療費の不安、結果へのストレス。
その中で、掃除、洗濯、料理まで完璧にこなすのは大変です。
今は、頑張る量を増やすより、減らす工夫をする時期かもしれません。
- 掃除は毎日10分でためこまない
- お風呂掃除は入浴後についでに済ませる
- トイレ掃除は1分の拭き掃除で軽くする
- 洗濯は干す・畳むを減らす
- 料理は作らない日を決める
- 惣菜・冷凍食品・ミールキットを使う
- 夫婦で家事を具体的に分担する
- 便利家電や家事代行も選択肢に入れる
家事を減らすことは、怠けることではありません。
治療を続けるための体力を守ることです。
どうか一人で抱え込まないでください。
家事は、あなた一人が背負うものではありません。
夫婦で話し合い、道具やサービスにも頼りながら、治療を続けられる生活に整えていきましょう。
妊活フォーラム編集部
おまけ:不妊治療と仕事の両立がしんどい方へ
家事だけでなく、仕事との両立にも悩んでいる方は多いです。
不妊治療で仕事を休みすぎてつらい時の考え方は、こちらの記事で整理しています。
おまけ2:採卵日に仕事を休めないと悩んでいる方へ
採卵日は、治療の中でも仕事との調整が難しい日です。
職場への伝え方や事前準備については、こちらの記事で解説しています。
おまけ3:不妊治療中に在宅勤務・時短勤務を相談したい方へ
通院や体調の変化に合わせて、在宅勤務や時短勤務を相談したい方はこちらも参考にしてください。
おまけ4:睡眠の質を整えたい方へ
疲れが取れない時は、家事だけでなく睡眠も見直したいところです。
寝る前にできる簡単な工夫を紹介しています。

























































































